電話受付は診療時間内03-3499-6223
WEB予約

イボ(尋常性疣贅)

執筆:斎藤史武 監修:高杉亜里紗 公開日:2026-08-23

手の指や足の裏にできた小さなできものが、削ってもまた盛り上がってくる。いつの間にか数が増えている──イボはありふれた皮膚の病気ですが、「ウオノメだと思って市販薬を使っていたら悪化した」「子どものイボを病院に連れて行くべきか迷う」という声も多く聞かれます。

このページでは、なみきばしクリニックの皮膚科担当医(日本皮膚科学会 皮膚科専門医)が、イボの原因と種類、ウオノメや水いぼとの見分け方、治療の進め方までをご説明します。気になるできものがある方はWeb予約からご相談ください。

Q. イボとはどんなものですか?

一般に「イボ」と呼ばれるものの多くは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスの感染でできる「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」です。

皮膚の小さな傷からウイルスが入り込み、皮膚の細胞に感染して、表面がザラザラと硬く盛り上がったできものを作ります。手の指や手のひら、足の裏、膝などによくできますが、体のどこにでも生じます。

できる場所や見た目によっていくつかのタイプがあります。

なお、高齢の方の顔や体にできる「年寄りいぼ」(脂漏性角化症)や、子どもに多い「水いぼ」(伝染性軟属腫)は、名前は似ていても別の病気です。

Q. イボはうつりますか?原因は何ですか?

イボの原因はウイルスなので、人にうつることも、自分の体の別の場所に広がることもあります。

ウイルスは目に見えない小さな傷から皮膚に入り込みます。手荒れやささくれ、髭剃り・かみそり負け、掻き壊しなどがきっかけになりやすく、イボを自分でいじったり削ったりすると、その周りに新しいイボが増えることがあります。

イボは子どもから若い方に多く、小児では10人に1人以上にみられるという報告もあります。大人になると頻度は下がりますが、免疫を抑える治療を受けている方などでは、イボが多発したり治りにくくなったりすることがあります。

Q. イボは放っておいても治りますか?

特に子どもでは自然に消えることも多く、報告では2年で約65%、5年で約90%が自然に消退したとされています。ただし、その間に増えたり、家族にうつしたりすることがあります。

大人のイボや、足の裏・爪のまわりのイボは自然には消えにくく、大きく硬くなるほど治療にも時間がかかるようになります。また、後で述べるように、イボによく似た別の病気のこともあります。「イボかな?」と思ったら、小さいうちに一度皮膚科でご相談いただくことをお勧めします。

Q. ウオノメ(鶏眼)やタコ、水いぼとはどう違いますか?

ウオノメやタコは圧迫や摩擦による角質の増殖で、ウイルスは関係なく、うつりません。見た目が紛らわしいため、皮膚科では表面の角質を削って中の状態を確認して見分けます。

イボの表面を削ると、黒い点々(イボの中に伸びた細い血管)が見えるのが特徴で、これがウオノメ・タコとの大切な鑑別点です。足の裏の「ウオノメ」を市販薬で削り続けていたら、実はイボで、かえって広がってしまったというケースは珍しくありません。この黒い点々を「トゲが刺さった」「血豆ができた」と思って受診される方もいます。

「ウオノメだと思って受診したらイボだった」は、皮膚科の外来で本当によくあるやり取りです。特にお子さんの足の裏には、ウオノメそっくりの痛いイボ(ミルメシア)ができることがあり、お子さんの「ウオノメ」はまずイボを疑って診察します。

子どもに多い水いぼは、別のウイルス(ポックスウイルス)による病気で、表面がつるっとした光沢のある小さなふくらみです。治療方針が異なるため、区別が大切です。

まれに、皮膚のできものには悪性のもの(皮膚がん)が紛れていることがあります。急に大きくなる、出血しやすい、形がいびつといった場合は、早めの受診をお勧めします。

Q. イボの治療はどのように行いますか?

液体窒素による冷凍凝固療法が、イボの代表的な標準治療として広く行われています。

マイナス196℃の液体窒素を綿棒などで患部に当てて凍らせ、ウイルスに感染した組織を壊すとともに、ウイルスを排除する免疫の働きを引き出す治療です。1回で治ることは通常なく、1〜2週間に一度のペースで、治るまで繰り返し治療します。

液体窒素とならんで、サリチル酸の塗り薬・貼り薬(角質をやわらかくして少しずつイボを取り除く外用薬)も標準的な治療のひとつで、液体窒素と組み合わせて使うことがあります。

これらで治りにくいイボに対しては、飲み薬やその他の処置などいくつかの選択肢がありますが、効果の確実性は治療によって差があります。イボの場所・数・年齢に応じて、ご相談しながら方針を決めていきます。

Q. 治療は痛いですか?どのくらい通院が必要ですか?

液体窒素はピリッとした痛みを伴います。痛みの感じ方には個人差があり、施術のあとも数時間ひりひりが続くことがあります。部位や凍らせる強さによっても変わります。

治療後に水ぶくれや血豆ができることがありますが、多くは自然に落ち着きます。治療した場所に茶色っぽい跡(色素沈着)や色抜けがしばらく残ることがあり、まれに小さな傷あとが残る場合もあります。強い痛みが続く、膿が出るなど、いつもと違う経過のときはご連絡ください。通院期間はイボの大きさや場所によって幅があり、数回で治ることもあれば、足の裏や爪のまわりの硬いイボでは数ヶ月にわたって根気よく治療を続ける場合もあります。

一度消えたイボが、しばらくして同じ場所や近くに再発することもあります。「治ったと思ったらまたできた」ときも、早めに再開すれば小さいうちに対処しやすくなります。

当院でのイボ治療

当院では、日本皮膚科学会 皮膚科専門医が診察のうえ、液体窒素による冷凍凝固治療を行っています。ウオノメ・タコ・水いぼとの見分けも含めて診断し、1〜2週間に一度程度のペースで治療を進めます。

お子さまのイボについても、痛みへの配慮をしながら治療のペースをご相談します。皮膚科の診療日は火曜・木曜・第1/第3土曜です(皮膚科のご案内)。ご予約はWeb予約からどうぞ。

まとめ

イボはウイルスが原因の、うつる病気です。ウオノメや水いぼと紛らわしく、自己処理でこじれてしまうことも少なくありません。小さいうちに治療を始めるほうが、短く済むことが多いです。手足の硬いできものに気づいたら、一度皮膚科でご相談ください。

参考文献

ご予約はこちらから

WEB予約は24時間受付。当日のご予約もできます。

WEB予約 電話 診療時間 アクセス